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Omkareshwar


旅のあらすじ


 アマルカンタクのジャングルで、瞑想をしていたシヴァ神の額から落ちた汗のしずくより生まれた娘、ナルマダ・デビ(女神ナルマダ)は、Satpura山脈とVindhyachal山脈の間を流れ、中央インドを横切る大河となる。女神ガンジスも年に一度はナルマダを訪れ、沐浴をして浄化されたといわれる、聖河ナルマダ(柔らかい、穏やか)

  ナルマダのすべての石はシヴァを象徴するリンガ(男根)であり、河沿いに並ぶ幾千ものシヴァ寺院に奉られたナルマダのリンガムは、ブランミンによリ崇拝され、人々に厚く信仰されています。 実にナルマダにころがっている石いしは、リンガムそのもの。


 二つ又はそれ以上の河が合流する所を「サンガム」といい、 その多くは破壊の神シヴァの聖地として寺院や火葬ガートのある巡礼地。 サンガムには旅をしているサドゥや巡礼者も訪れ、火葬場に住んでヨガを修練するアゴラサドゥも多い。 ナルマダに流れ込む900以上の支流はナルマダの子供達といわれ、その合流点の一つ、ナルマダ川とカウバリ川に挟まれて浮かぶ島が聖地オームカレシュワールです。

オームカレシュワール全貌

 対岸からオームカレシュワール島を眺めると、そこには何千年もの歴史を一望する景色が。人はここでナルマダとのダルシャン(対面)を果たし、無上のの喜びを得る。 ボートに乗って島へ渡り、島全体に建造された巨大なオーム(神の非人格的な象徴、エネルギー) の石垣に到着。巡礼者はこの石垣に沿って島をめぐり、その中に点在する寺院を訪れて供物を捧げ、 ナルマダで沐浴したのち、ジョーティ(光)リンガムの一つ、Sri Omkar Mandhata 寺院のOmkanartリンガム(絵右上)にダルシャン。 無数にあるシヴァ寺院のリンガムの中で、ネパールとインド全土にある12のジョーティ(光)リンガムは、その超自然的な兆候から特別に崇拝されています。

 陸側のナルマダ南岸には、大地から自然に出現したスワヤンブーリンガムの一つ、Mahamaleshwar寺院がある。昔、シュリシャンカラ (ヒンドゥー教、非人格主義の尊師) がオームカナートに参拝しようとしたところ、 洪水で水量の増したナルマダを渡ることが出来ず、このマハ マレシュワールリンガムにてその供儀を行ったことでも知られる。




森の生活

 オームカレシュワールへは、気が遠くなるような鈍行列車に乗るか、インドアまたはカンドアからの悪路を長時間かけて走るバスに乗るかを選択しなければならない。 Simple living high thinking ! ここまでくると、ナルマダ聖地のシンプルな在りかたに、普段からモットーにしているこの言葉を思い出す。島の巡礼宿に部屋やロッカーを借りることが出来る。私達はダラムサラ(巡礼宿)のロッカーに荷物を預けてジャングルへ。

 焼けるように熱い川岸の岩の上を歩いてナルマダを目指す。 数年ぶりの再会に気持ちがはしゃぐ。「ナ−ルマデーハール!」(流れよ ナルマダ!)  ナルマダの水は柔らかく、神秘的な滑らかさですべてを飲み込んでゆく。 その聖水に深く身を沈め、今回はトルシーも一緒に、湧きあげて来る喜びとナルマダの祝福を受ける。その言葉にできない 蜜の味は、なめた者のみぞ知る。ナルマダの蜜に酔いしれた私達は、島の北側に快適な場所を見つけて森の生活を始める。

 インドを歩くことは、ドイツに暮らす3歳になったばかりのトルシーにとって、まさにオフロード。 最初は"歩けない!"とべそをかいていた彼女も、ジャングルの中で薪を集め、サルを追いかけて遊ぶと、 すぐに一人前になるものです。



  カウバリを望む人里離れたこの木の下で約3週間を過ごす。
薪や牛糞 (乾いたものは燃料に、新しいものは床や壁を作るのに使う) を集め 、カウバリで沐浴。自然と同一化することによって生まれる静寂がある。古代より多くのヨギがこの森で足を留めたにちがいない。バザールまで約3キロ。



古いサリーでテントを作る。
昼間は日よけとして・・・・・



夕方・夜には蚊よけとして・・・


 ジャングルでの生活に、私はラーマヤナの情景を思い描く。アヨディヤの王国を14年間追放されたラーマ王子は、シータ王妃や弟のラクシュマンと共にジャングルを放浪しながら、美しい自然を愛し、祝福を与えた。 私達のジャングルライフは、サルの大群に襲われたり寝床の下に入り込んだ蛇に仰天したり・・・ 。ワニに乗る女神ナルマダ。川岸には小さなワニの抜け殻もおちている。



石を積み上げて洗い場や昼寝用の寝床に。
カウバリ川を眺めながら午後の暑さをしのぐ。



  20リットルの水がめ(マトゥカ)はバザールにて数ルピー。毎日新鮮な水をくみ上げる。すりおろしたニアマリの実をマトゥカの水に数滴混ぜ込むと、ナルマダの水は殺菌・浄化されて味を増し、 この上ない飲料水に。水の少ないときや雨季の始めにはとくに効果的。

  かまどは清潔であることが大切。新鮮な牛の糞(殺菌・浄化作用に優れる) と土を混ぜて水で練ったものを、満遍なくかまどのまわりに塗りつけると、心地よい清潔な台所が完成。こうした自然要素に対する考慮は日々の生活を浄化し、 インドの自然や人々との交流を滑らかに保つ。
 火(アグニ)は神の口であり、 供物は火によって神々のもとに届けられる。チャイもピーナッツもダールもチャパティも火の中に捧げてから、共にいただく。

 左下はマサラをひく石。味と香りを引き出すために香辛料は毎回新しく砕きます。トルシーの遊び道具としても大活躍。




スルヤマンディルにて



 近くにある古いスーリヤ・マンディル(太陽神の寺)
寺の前には若いナガ・サドゥが住んでいて、すっかり気の合ったトルシーは、ババを相手にままごと遊びに精を出している。毎日オーム・ナマシバヤーを一緒に合唱。 自転車でインド・ネパールを巡礼した彼は、写真を見せて話を聞かせてくれる。



近所を通りかかる聖なる牛達は、
ジャングルの新しい住人を観察しにやって来ては、
なべの中に残ったチャイの葉までたいらげてゆく。
そして燃料になる糞を落としていってくれるわけだ。







  インドには赤ザルと黒ザルが群れをなして暮らしている。黒ザルは菜食でおとなしく、 その知的な行動と神妙な表情には、インドを代表する猿一族の誇りが見える。反対に肉食の赤ザルはとかく強暴。
 動物達は瞬く間に集まってきて、 しばし人間とのじゃれあいを楽しみ、供物を頂戴してゆく。ただ、私たちのテント場にある食料を全部差し出すわけにはいかないので、場所を離れるときには、しっかりパックして周りに石を積みあげて藪の中に隠さなければならない。猿と人間の知恵比べ・・・・


夜、ロウソクやオイルランプでスルヤ・マンディルをライトアップしてみる。
誰もいないジャングルの中で幻想的に光り輝くスルヤマンディルの美しさ。

写真上、ハンツ、マッチを擦りビリー(葉巻タバコ)に火をつける。





森の中に静かにたたずむ、神を崇めた創造物は、
訪れる者を圧倒する。






島の風景


 典型的なナルマダの風景。
川岸までやってきた動物たちは、新鮮な餌と水を得る。
 昔ながらの質素な手漕ぎボートに乗って、島の周りや近くの村を訪れることができる。最近は、ツーリスト相手にモーターの付いたやかましいボートも行き逢う。

ロバも沐浴・・・

幸運の女神“ラクシュミ”をたたえる“ディワリ”祭の前日。
各家は念入りに清掃、そして家宝である家畜と共に沐浴をすませます。 フクロウを乗り物にする女神ラクシュミ。幸運の女神は夜にやって来るので、家を美しく飾って数多くのランプをともして歓迎します。

 

 

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